28.包装資材を取り巻く色々な規制

昨今では我々のようなポリエチレン袋製造業も国際強調がとても重要になってきております。と申しますのも、我々のお客様が輸出等に弊社クリーンポリ袋に内容物を包装して輸出いただくケースが多いからであります。特に半導体分野のお客様では、RoHS規制やPFOS規制とは切っても切れない関係にあるからです。また、今から述べさせて頂く国内外の諸規制のクリアーはもとよりそれを客観的に実証する事の重要性も実感致します。ただし、その実証は決して容易なものではありません。
例えば、RoHS規制については実証するためには「ICP-AES」試験による重金属分析や全臭素測定のためには「蛍光X線試験」が必要不可欠となり測定費用の負荷は避けて通れないのが現状であります。最後に、弊社クリーンポリ袋はMSDS制度の第一種指定化学物質第並びに二種指定化学物質をはじめ、RoHS指定物質、PFOS、TSE(動物由来物質)等、上記化学物質を一切使用添加していない原料を当然使用致しておりますので安心してご使用頂けます。

◆MSDS制度

MSDS制度とは、「第一種指定化学物質、第二種指定化学物質及びそれらを含有する製品(指定化学物質等)を他の事業者に譲渡・提供する際、その性状及び取扱いに関する情報(MSDS:Material Safety Data Sheet)の提供を義務付ける制度」をいいます。

  1. MSDS制度の対象事業者
    MSDS制度の対象事業者は「指定化学物質等取扱事業者」と呼ばれ、指定化学物質等を取り扱う事業者が対象となります。PRTR制度の対象事業者とは違い、業種や常用雇用者員数、年間取扱量による除外要件はありませんので、指定化学物質等を取り扱っているすべての事業者が対象となります。(もちろん、PRTR制度の対象事業者も含まれます。)
  2. MSDS対象物質
    MSDS制度の対象となる化学物質は、本法に定める第一種指定化学物質及び第二種指定化学物質です。

    ○第一種指定化学物質
    PRTR制度の対象物質にもなっている化学物質です。
    >> 環境省HP『第一種指定化学物質総括表』参照

    ○第二種指定化学物質
    PRTR制度では対象となっていませんが、MSDS制度では対象となっている化学物質です。
    >> 環境省HP『第二種指定化学物質総括表』参照
  3. MSDS記載内容
    MSDSは、国内規格としてはJIS-Z-7250、国際規格としてはISO11014-1(内容はJISと同じです。)としてその記述内容が標準化されています。これら標準に基づくMSDSを提供することで、原則として本法上の義務を果たすことができることから、経済産業省では、JIS-Z-7250に基づき、MSDSを作成・提供することを推奨しています。

【PRTR対象物質】

対象物質は「PRTR」による報告と「MSDS」の作成が義務付けられた第一種指定化学物質354物質です。人の健康を害する恐れや動植物の生息、生育に支障を及ぼす可能性のある有害性を有する化学物質で、広い地域で環境中に継続して存在しているものの中で、生産量の多いものなどが対象物質として指定されています。
大気や水質などの環境汚染物質の中で、法律や条例などで排出基準や環境基準、それに準じる監視項目等で暫定的な目標値が定められている化学物質は多くて数十項目ですから、対象物質が多いのがこの制度の特徴だといえます。化学物質の使用量の総量を把握し、削減していくという総合的な化学物質管理を目指しているという点では新しい環境政策として注目する必要があります。

  1. 【対象事業者】
    対象化学物質を使用する事業者の内、従業員数が21人以上で、政令で定められた23業種の中で、対象化学物質の年間取扱量が1トン以上(最初の2年間は5トン以上)の事業所は化学物質の環境への排出量を大気、公共水域、土壌の媒体ごとに、また、廃棄物や下水に含まれて移動する量を届出ることが義務付けられています。
  2. 【対象業種】
    金属鉱業、原油・天然ガス鉱業、製造業 (23 分類 ) 、電気業、ガス業、熱供給業、下水道業、鉄道業、倉庫業、石油卸売業、鉄スクラップ卸売業、自動車卸売業、燃料小売業、洗濯業、写真業、自動車整備業、機械修理業、商品検査業、計量証明業、一般廃棄物処理業、産業廃棄物処分業、高等教育機関、自然科学研究所

【RoHS指定物質】

RoHS(ローズ)は、電子・電気機器における特定有害物質の使用制限についての欧州連合(EU)による指令である。2003年2月にWEEE指令と共に公布、2006年7月に施行された。
原文は、"DIRECTIVE 2002/95/EC OF THE EUROPEAN PARLIAMENT AND OF THE COUNCIL of 27 January 2003 on the restriction of the use of certain hazardous substances in electrical and electronic equipment"であり、Restriction of Hazardous Substances(危険物質に関する制限)の頭文字からRoHSと呼ばれる。
日本語に訳すと「電気・電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限に関する欧州議会及び理事会指令」となるが、一般には、RoHS指令あるいはRoHS基準と呼ばれることが多い。日本での読みとしては「ローズ」が主であるが、「ロース」、「ロス」とも読まれる。「2006年7月1日以降、上市される新しい電気電子機器が下記の6物質を含有してはならない」との要求事項です。規制されている数値は、我々クリーンポリ袋からしてみると、全く問題のない数値でする(この数値をクリアーしなければJP試験やUSP試験などはクリアーしませんので・・・・)

対象商品

  1. 大型家庭用電気製品
  2. 小型家庭用電気製品
  3. ITおよび遠隔通信機器
  4. 民生用機器
  5. 照明装置
  6. 電動工具(据え付け型の大型産業用工具を除く)
  7. 玩具、レジャーおよびスポーツ機器
  8. 医療用デバイス(すべての移植製品および感染した製品を除く)
  9. 監視および制御機器
  10. 自動販売機類

規制内容(包装資材として)

化学品名 管理値
1 含有量合計100ppm以下
2 水銀 含有量合計100ppm以下
3 カドミウム 含有量合計100ppm以下
4 六価クロム 含有量合計100ppm以下
5 PBB(ポリ臭化ビフェニール) 含有量合計1000ppm以下
6 PBDE(ポリ臭化ジフェニールエーテル) 含有量合計1000ppm以下

※水銀、カドミウム、六価クロム、鉛の重金属の許容濃度は、包装を構成する各部材・インキ・塗料毎にて、重金属の合計100ppm未満とする。
※EU:欧州連合(The European Union)。1993年11月1日のマーストリヒト条約発効によって創設。現在、加盟国は、ベルギー、オランダ、ルクセンブルグ、フランス、イタリア、ドイツ、イギリス、アイルランド、デンマーク、ギリシャ、スペイン、ポルトガル、オーストリア、フィンランド、スウェーデン、ポーランド、ハンガリー、チェコ、スロバキア、スロベニア、エストニア、ラトビア、リトアニア、キプロス、マルタ、ルーマニア、ブルガリアの27カ国。 加盟候補国としてはクロアチア、トルコ、マケドニアの3カ国。

【PFOS】

PFOSが一定量含有する製品の販売と使用が禁止されます。PFOSは直鎖状に並んだ8個の炭素原子すべてにフッ素原子が結合しており、末端にスルホン酸基を持った構造をしています。水にも油にも溶けやすいため界面活性剤として利用され、最近まで撥水剤、紙の防水剤、泡状消化剤、フロアポリッシュなど私たちに身近な製品に使われていました。炭素原子とフッ素原子の結合力は非常に強く、炭素原子すべてにフッ素原子がついたPFOSは非常に安定な化合物です。この安定性により環境中で分解されにくいためか、近年、野生動物や環境中に広範囲に存在していることが報告され、新しい環境汚染物質として国際的に関心が持たれ始めています。
この規制は、まだご存知の方が少ないとも感じます。また、分析機関でも対応しているところも少ないのが現状です。当規制は、EU委員会で2006年12月12日に発表のEU規制の改訂に伴い、PFOSが2008年6月27日以降、指定含有量を超える製品のEU地域内への上市が禁止される事となりました。RoHS指令と同様に、関係する企業では注意が必要な規制です。さて、RoHS指令では鉛、カドミウムなどよくご存知の物質でしたが今回のPFOSとはどのような物かを具体的に説明します。正式名称は、PFOS(パーフルオロオクタンスルホン酸塩)といい、コーティングや難燃等の目的にて、撥水・防水・グリース・オイルなどに使用されている物質です。そうなると意外と関係する企業は多いのではないかと思います。ここで、重要となる含有率です。免除される内容として、「物質・調合品中にふくまれる0.005wt%未満のPFOS」とされています。そのため、極々微量の混入も許されないと考えても言い過ぎではないのかもしれません。その他、除外の項目もありますが、製品への含有の確認を少しずつでも開始される事をお勧めいたします。用途による免除項目もあります。今後、わかり次第わかる範囲でご報告申し上げてゆきたいと思います。