9. その他の添加剤(静電気防止剤)ポリエチレン

酸化防止剤・AB剤・滑剤などはある意味では生産の上で必要不可欠な添加剤でもありますが、その他にあえて添加する添加剤もあります。その代表的なものが、「静電気防止剤」です。ポリ袋は電気抵抗が大きく、摩擦または接触により容易に帯電し静電気が発生致します。静電気防止剤はこれを少しでも早く放電させようというもので、現在中心となっているものが「界面活性剤」です。

界面活性剤系静電気防止剤には、「アニオン系」「カチオン系」「ノニオン系」「両イオン系」などの種類があり、ポリエチレン樹脂への混入方法としては「練り込みタイプ」と「表面塗布タイプ」の2 種類があります。通常ポリ袋には練り込みタイプが多用されておりますので練り込みタイプを説明します。

◆ ポリエチレン樹脂への混入方法 練り込み

 「静電気防止剤の練り込み」

押出機で樹脂を溶融させ混練する時点で、あらかじめポリエチレンレジンに粉体である静電気防止剤を20%〜 40%程度混ぜ混んでおいたマスターバッチを一緒に混練させて静電気防止フィルムを生産する理由から、「練り込み」という表現をします。こうする事により、非常に静電気防止剤の樹脂への分散性が向上します。ただし、練り込む際混練にむらなどがあると均一な静電気防止効果が発生しなかったり、後で説明するブリードアウト過剰などの弊害が発生します。

 「添加剤の練り込み」

次に練り込む添加剤ですが、多用されているものでは「界面活性剤」と「炭素や電気伝導度の大きい金属酸化物」などがあります。まず練り込みの界面活性剤タイプは、ポリエチレンフィルムの体積内に練り込まれた界面活性剤は、適度な相溶性を保ちつつ経時とともにフィルム表面にブリード(移行)して親油基を内部に向け、親水基を表面に向けた形で存在します。空気中の水分が親水基に吸着して導電層を形成して電荷の漏洩をしやすくし、電荷の発生を抑制して効果を発揮するものです。ただし、界面活性剤も導電体でないので効果的には高いものではありません。ちなみに表面固有抵抗で1010 〜 1014 Ω位です。

従ってブリードしなければ効果が現れない為、特に気温の低い冬場や製品が完成されて間も無い場合は十分なブリードアウトが促進されてない場合は注意が必要です。弊社では、生産直後高温室に24 時間養生処理を行っております。ただし、お客様ではこのブリートアウトが「べたつき」として歓迎されない場合もあります。ただ、べたつきと効果は比例する傾向にありハンドリングと効果は微妙な部分でもあります。

 「導電体の練り込み」

次に、「導電体」の練り込みですがポピュラーな物はカーボン(炭素)です。要は、電子部品などを入れている真っ黒ッの袋です。これは、非常に静電気防止効果に優れ、表面固有抵抗も105 Ω前後までフ低減が可能なタイプです。静電気防止効果も安定しておりますが、如何せんコストが高い、中の内容物が見えないなどの問題点もあります。
その他、極性を持った樹脂の練り込む技術等もありますが、効果的には導電体の練り込みには及ばないのも事実です。