13.ポリ袋の微生物付着リスク|品質管理のポイント
ポリ袋は高温で作られますが、微生物が完全にいないわけではありません。
製造環境や設備の管理が大切で、安心・安全な製品づくりのポイントを紹介します。
●微生物はほとんど存在しません!ってホント?
ポリ袋の内面は「樹脂を高温(約180℃)で溶融し、インフレーション工程で成形するため、
微生物はほとんど存在しません」と説明されることがあります。
しかし、この説明は誤解を招く可能性があります。
確かにポリエチレンは製造過程で高温処理されますが、インフレーション工程では工場内の空気や
コンプレッサーを用いたエアーがバブルの内部に取り込まれます。
そのため、バブル内部の温度はそれほど高温にならず、微生物が完全に死滅する環境とは言えません。
●インフレーション工程における微生物リスク
通常のインフレーション工程で使用されるエアーには、0.3μm以下の微粒子を除去できる高性能フィルター(HEPAフィルターなど)が使用されていないケースが多く、5μm・10μmといった比較的大きな粒径の
パーティクルが混入する可能性があります。
そのため、医薬品包装用途ではインフレーションエアーを適切なフィルターで濾過することが不可欠です。
●製造工程における汚染リスク
袋の表面はインフレーション工程、製袋工程、印刷工程など複数の工程を経る間に、ニップロールや
テンションロールなどの機械部品と接触します。
これらのロールの清浄度は、作業環境や清掃基準に大きく依存するため、適切な管理が求められます。
特に、以下のような状況では微生物や異物の付着リスクが高まります。
- 原反(未加工のフィルム)が床に直接置かれる
- 包装前に作業室で長時間保管される
医薬品包装に適したポリ袋を製造するためには、以下の管理が重要です。
- 生産環境の徹底した管理:クリーンルームの適用や空気清浄度の向上
- 工程ごとの清掃手順の厳格化:ロールや作業機器の定期的な清掃と検査
- エアー管理の強化:HEPAフィルターなどを用いた適切なエアー濾過
これらの対策を講じることで医薬品包装用ポリ袋の品質と安全性を確保することができます。

