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24.滅菌について|ポリエチレン袋の滅菌方法と現場での注意点

●ポリエチレンに付着する微生物の可能性

 ポリエチレンを約150℃前後で溶融しインフレーション加工を行うため、通常は微生物が死滅すると
考えられています。
 我々も過去にはそのように説明していました。
 
 しかし、「医薬品包装を目的としたポリ袋」に関してはより厳格な対応が求められます。
 
 インフレーション工程ではエアーによってポリエチレンチューブを製造し、それをロール状に巻き取ります。
 この際、空気中に微生物が含まれている場合や、微粒子が混入している場合には、ポリエチレンチューブの
内面にも微生物が付着する可能性があります。
 ただし、それらの微生物は無栄養状態では長期間の生存が困難と考えられます。
 
 さらに、ロール状の原材料は巻き取り工程や製袋工程の過程で落下菌や人の手、機械などとの接触によって
微生物が付着するリスクがあります。
 製袋工程内の保管状況や作業環境も微生物付着の要因となります。

 クリーンルームであってもISOクラス3以上では1μm以上の粒子が存在し微生物の完全排除は困難である
ため、滅菌処理が重要となります。

●ポリエチレンフィルムの滅菌方法

 滅菌には、耐熱性の制約があるため、以下の方法が挙げられます。
方法
特徴
EOG滅菌(エチレンオキシドガス滅菌)
有効な滅菌方法だが、EOGガスの残留リスクがある。
ガンマ線照射滅菌
現在の主流。深部まで滅菌可能。
電子線照射滅菌
表面滅菌に優れるが、透過力が低い。
紫外線照射殺菌
限定的な効果しか得られないため、補助的な手段として利用。
パルス殺菌
一部の用途で採用されているが、普及は限定的。
 現在の主流は「ガンマ線照射」と「電子線照射」です。

●滅菌処理とその後の作業

 滅菌された製品がその後汚染されてしまっては意味がありません。
 そのため、適切な包装や輸送に関するノウハウが求められます。
 適切な滅菌処理を行えば、微生物に関する問題は解決できますが、生産環境の管理やエンドトキシンの問題にも注意を払う必要があります。
 
 特にグラム陰性菌の付着は論外としても微生物が多量に付着している環境では異物付着のリスクも高まります。
 
 また、ガンマ線照射や電子線照射を行うとポリエチレンフィルムにラジカルが生成され、新たな化学変化が
起こる可能性があります。
 
 これにより、
 ・臭気の発生
 ・フィルムの変色(原料グレードによる)
 ・照射線量が高い場合の架橋による物性変化
 などの課題が生じます。
 このラジカルの抑制が技術的な課題となっており、当社も長年にわたり対策を講じています。

●人の管理と教育の重要性

 最終的に、作業を行うのは人です。
 クリーンルームにおいても最大の汚染源は人であり、同時に最も柔軟に対応できる「精密検査機」でもあります。
 そのため、オペレーターへの継続的な教育・訓練が最も重要なテーマとなります。
公式サイトはこちらから
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