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2:EP 3 Materials/Containers 改定

包装資材メーカーとしてどのような関係があるのか?

 弊社のような医薬・製薬業界様向けの包装資材であれば日本は「JP」、米国は「USP」で欧州は「EP」の試験を実施することが常識になりつつあります。その中でも今回はEPにおいて、包装資材メーカーとして注視しなければならない改正の発表が有りましたので簡単ではございますが記述させて頂きます。 
 2018年12月にEuropean PharmacopoeiaのSection3である「Materials/Containers」において改定が実施される旨の情報が発表されました。
 Sectionについては1:General notices 2:Methods of analysis 3:Materials and Containers 4:Reagents 5:General Texts 6:General Monographs 7:Dosage forms 8:Vaccines 9:Immunosera 等々、挙げだすとキリが無いほどございますが、包装資材メーカーとして関係が深いセクションは勿論、3の「Materials and Containers、材料及び容器」となりますのでまさしく所属しているセクション内での改正になります(実際に弊社が試験を実施しているのは3.1.4 Polyethylene without Additives for Containers for Parenteral Preparations and Ophthalmic Preparations 注射剤(非経口剤)及び点眼剤容器用無添加ポリエチレン という項目です)。
 
 それでは今回どのような改定が発表されたのかというと、『3.3 ヒト血液と血液成分の容器、及びそれらの製造に使用される材料、輸血セット、及びその製造に使用される材料、注射器』という項目が追加されるというものです。ただ追加であればいいのですが、今回は【セクション3の再編/再構築】と謳っており、場合によっては抜本的な改定になる可能性もあると感じております。
 また、実際にEPの3.1、3.2の原文を見てみるとヒト血液と血液成分に関連する項目も見受けられ、いわば一次包装と医療機器が混在した項目になっていることから、新たに3.3という項目を新設することで明確に分けていこうとする流れではないかとも考えることができます。
 
 現在弊社で把握しているスケジュールとしては、2019年2月にEDQMへ関係者フィードバックがあり、2020年1月に10th editionとして発行されるという流れになります。
 
 輸送・保管・製造時等に使用されるクリーンポリ袋を製造させて頂いております弊社としましては、現時点では直接的な影響は無いと考えつつも、再編・再構築により抜本的な改定となってしまった場合は勿論影響は出て参りますので、10thまでの追補も含めて最新情報をこまめにアップデートし、お伝えできるように致します。