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19. 静電防止クリーン袋について

静電気防止はクリーンルーム関係者では非常に重要なテーマです。
チャージする事により、周囲のパーティクルを誘引するからです。
また、それ以外にも電気的障害も大きなダメージとなります。
よって、『クリーン袋』にも静電気防止タイプの要求が高くなります。
しかし、ここで大きな問題が発生します。
それは、「クリーン性と静電気防止との相関関係が反比例する」ということです。

◆ 静電気防止の主流方式

  1. 界面活性剤やカーボンや銅などの半導電・導電体をフィルムに練りこむ「練り込み方式」
  2. 界面活性剤系の静電気防止剤をフィルムにコーティングする「コーティング方式」
  3. 新しいタイプですが半極性ポリマーを練り込む「練り込み方式」
この三方式が主流です。

しかし、界面活性剤練りこみの場合は、フィルム体積中の界面活性剤(静電気防止剤)がフィルム表面に凝集粉化して多量のパーティクル発生を引き起こします。
また、カーボンや半極性ポリマー等の練り込みの場合は重金属や軽金属などの金属類が含有されており、それをクリーンルーム内に持ち込む結果となり半導体業界においては言語道断です。
コーティング方式の場合もコーティング剥がれや移行転写の問題が残ります。

結論としては静電気防止とクリーン性は全くの反命題と考えられます。
また、静電気防止タイプを生産する事による生産機の静電防止剤汚染や重・軽金属汚染が著しいため、当社ではこのような理由からクリーン袋ラインでの静電気防止タイプの生産は行なっておりません。
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