本文へ移動

42.ニトロソアミンによる汚染と容器包装について

現在、製薬業界で話題になっているニトロソアミンについて、フィルムメーカーの立場からそのリスクコントロールについて記述したいと思います。
 
 広く知れ渡っている通り、ニトロソアミンが話題になっているのは、中に発がん性リスクを有する物質が確認されているからです。ex)ニトロソジメチルアミン
 
それでは、我々が製造する包装材料の場合は、どう対応すればよいのか? です。
 
まず、最初に考えられることは、「ニトロソアミンフリー」を証明するエビデンスデータを有していればいいのではないか? と考えられがちです。
 
しかし、現実は「どうやらそんな簡単な事では無い」ようです。
 
ニトロソアミンの汚染については、考え方がもっと複雑であるが故に医薬業界では非常に厄介な問題となっているのです。
 
理由としては、そもそもニトロソアミンとはアミン類と窒素酸化物の反応によって生成されると言われております。
 
その元となるアミン類自体は、我々の生活の中にも良く利用されており、例えば産業界では医薬・エレクトロニクス・農薬・添加剤等々が挙げられます。更に海産魚介類にも二級アミンが含まれていると言われておりますので、極めて身近な存在であるといえます。
 
そんな身近なアミン類と窒素酸化物が反応するとニトロソアミンが生成されるので、問題を複雑化しているのです。
 
それではここからが本題となりますが、製薬業界及び容器包装業界にて問題になっているのは一体どのような事か? 下記記述致します。
 
先述した通り、ニトロソアミンはアミン類と窒素酸化物の反応によって生成されると言われておりますが、もし、内容物中に不純物としてアミン類が残留しており、製造工程のなかで窒素酸化物にさらされる機会があれば、もちろんニトロアミンの生成リスクを伴ってしまいます。
 
少し無理矢理な表現になってしまいますが、原薬・中間体を包んでいる容器包装から窒素酸化物が溶出することもリスクですし、もしも生産工程にて窒素酸化物に汚染される可能性がある環境下で、容器包装にアミン類が含まれる事もリスクとなるわけです。
 
つまり、内容物としては安定しており、ニトロソアミンを含んでいなくても、容器包装に含まれる成分・生産工程中の汚染によってニトロソアミン生成のトリガーが引かれることも可能性としては0では無いので、そのレベルまで管理をしなければならないという事です。
 
おおまかな表現になってしまいますが
 
アミン類 +  (窒素酸化物)  = ニトロソアミン類
 
  1. この空白に入る物質(窒素酸化物)のリスク管理をする
  2. アミン類も包装資材に入っていなければ、生成可能性を更に抑えることが出来る
 
そして、この空白に入ってはいけない物質の代表例が下記となります。
 
アミン類存在下でのニトロソアミン生成潜在リスクになりうる物質
・亜硝酸ナトリウム
・亜硝酸
・亜硝酸塩
・硝酸
・一酸化窒素
・三酸化二窒素
・四酸化二窒素
・ニトロセルロース
etc... 羅列するとキリがありません。
 
更に、EMAからの情報でも出ておりましたが『回収・精製・再生』由来の原材料においても汚染リスクが指摘されており、管理を求められております。
 
つまり、包装資材においては『上述した物質群等』に加えて『回収由来・精製由来・再生由来』、更に『アミン類』の管理を実施する必要性があるという事です。
 
しかし、実際にこのような管理対象物質が多い中で安全性を担保する事は非常に時間と労力がかかると言えます。
 
理由として、一般的にユーザー様がご使用になられているポリ袋はL-LDPEという種類のポリエチレン樹脂から生産される袋です。
【ポリエチレンの種類についてはこちら⇒1.ポリエチレンの種類について
 
この一般的に良く使われるL-LDPE製のポリ袋は、金属系触媒や酸化防止剤・アンチブロッキング剤・滑剤、用途によっては帯電防止剤や着色剤等といった様々な物質・添加剤が使われるケースがあります。その全てにおいて上述したような物質の管理を行う事は非常にハードルが高い、という事なのです。更に、管理対象物質も今後徐々に増えていく可能性も十分にある為、調査自体に多くの時間を頂かなければならないのも事実です。
 
では、『どのようにすれば管理を強化できるか』ですが、それは「使用する原材料を最大限に抑える」ことです。つまり、複数種類の原材料(添加剤等)を使用するのでは無く、使用原材料を単一化することによって管理対象範囲を限定的にするという方法です。
そうすることによって、調査対象を絞り込むことができるので管理を集中化できるという仕組みです。

この仕組みをポリ袋にて考えれば「無添加LDPE袋」という形になります。LDPEは触媒を使用しない高温高圧下でのラジカル重合にて生成される為、触媒も添加剤も使用しないピュアなポリ袋の生産が可能となります。

 

しかし、ただ単に無添加原料を使用すれば良いというわけでもありません。原料にはグレードが数多く存在し、その中でもよりピュアな原料を選定する事がカギであり、更に蓄積された実績・情報等が純度・清浄性を決める最も重要なノウハウになります。

 

弊社においては厳選されたピュアな完全無添加LDPE原料を使用したASOクリーンポリ袋シリーズをご用意しており、長らく医薬品メーカー様への納入実績も有しております。また、限定した製造ライン・標準化された製造手順をはじめとしたISO class6のクリーンルーム環境にて生産しておりますので、二次汚染の心配も低く安心してご使用いただけます。

⇒≪ASOクリーンポリ袋シリーズ≫

 

今回はニトロソアミンにフォーカスし記述させて頂きましたが、急速に化学物質管理が厳しくなる環境下で、無添加LDPE原料のみを使用し、クリーンルームで生産された高品質なポリ袋を御選択頂くことは、今後のユーザー様における容器包装の管理強化につながる事と思いますので、是非お声がけ下さい。

公式サイトはこちらから
TOPへ戻る